クサボタンは花が面白い。
1㎝ほどと小さいが、よく見てみると、とがったつぼみの先が4つに割れて、くるくると巻き上がって咲く。
昭和世代の方ならご存知と思うが、タンポポ水車によく似ている。
タンポポ水車は、タンポポの茎を切って、切れ目を入れ、水につけておくとくるくると巻き上がる。中空の部分に竹ひごなどを通すとくるくる回る水車のようになるというもの。
これは茎の細胞が水を吸って、膨張することによるもので、茎の内側の細胞の方が外側の細胞より柔らかく、水を吸って膨張しやすい。そのため内側が外側に比べて長くなろうとして、くるくると巻き上がっていくという仕組みだ。
クサボタンの花もこれと同じ仕組みと思う。外から水を吸わせるのではなく、自らが根から吸い上げた水を花の細胞に供給しているだけの違いだ。
他の花も同様に、花の細胞に水を供給して、その圧力で花を開かせている。
その点からも花にとって水はなくてはならない存在なのだ。
写真上:2018年8月下旬 Canon EOS-5DⅡ,
180mm,
f7.1
下:2012年8月下旬 Canon EOS-5DⅡ, 50mm,
f7.1