この写真を撮ったのは14年前。伊吹山で初めてオオバギボウシに出会ったときのものだ。
ヨモギの茂みの中から、すくっと茎を伸ばして花をつけていた。
あまりに端正な姿に、ハッとしたことを覚えている。
下から順に花を咲かせていくのだが、この株はまだ咲き始めだったことと、花が密についていたことが、いっそう端正に見えた要因だろう。
最後の方の花が咲くころになると、茎が伸び、違う印象になる。
ギボウシとはつぼみの形が、橋などの欄干の頂部につける擬宝珠に似ていることによるもの。
8月上旬から中旬ころに見ることができる。
1999年8月 Canon NewF-1, 90mm