黒っぽい花は珍しい。思い浮かべてもクロユリやエンレイソウとこのシュロソウが思い浮かぶくらいである。(そういえばいずれもユリ科だ)
初めて見て、黒いのが花だと知るとたいていの人が驚く。僕もその口だった。
叢の中からすくっと茎を伸ばして花を房状につける。草丈に対して花のひとつひとつの大きさは小さい。
その上、花が黒いので意外と見落としてしまう。
黒といってもじっくり見ると実際はかなり濃い紫色なのだが、ぱっと見た感じはまさしく黒である。
目立ちたがりのようでもあり、目立ちたくないようでもあるおもしろい花だ。
8月中旬を中心に見ることができる。
1999年8月 Canon NewF-1 90mm