可憐さも努力のたまもの
1994年6月 長野県白馬村 / Canon New F-1, 90mm
カタクリが一面に咲く丘に立った。
春特有の薄雲を通した柔らい光が満ちていた。
カタクリの種子にはアリを呼び寄せる匂いが出る付属体がついていて、アリに遠くまで運んでもらう仕組みになっている。
種子を分散してもらうわけだ。
その種子は発芽してから花をつけるまでに、7~8年かかる。
その間は葉を1枚だけ開いて栄養を毎年蓄え、開花できる大きさになるまで待つ。
可憐な花も陰で努力しているんだなあ。